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改善事例

91歳/男性(要介護4)

水分摂取量増加に伴う理解度の変化 ~寝たきりからの改善~

レッツ倶楽部 朝来 前立腺肥大、高血圧、高尿酸血症、心不全、心房細動、大腸憩室、両下肢深部静脈血栓症

http://youtu.be/Fk-gd_6cIRc

●要介護の原因
前立腺肥大、高血圧、高尿酸血症、心不全、心房細動、大腸憩室、両下肢深部静脈血栓症


●この改善事例のポイント

  • 高齢者にとって入院をすることは、身体の安静を図り、病状の回復を図ることはできますが、長期の安静により身体機能を著しく低下させることがあります。
  • 認知症状が進み、理解度が低下してしまうこともたびたびあります。
  • 当事業所において、40日間の入院ののち、寝たきり・および認知症状があったご利用者さまを受け入れました。
  • 水分摂取と運動を促すことにより、認知症状が大きく改善されました。

●リハビリを始めたきっかけ
寝たきりのため、筋力低下、認知症状の進行が著しく、車椅子で過ごしており、また、尿意・便意を感じることが難しく、紙おむつを使用しています。
ADLは全介助で、入院中は常に抑制であったため、自分で水分摂取することが不可能でした。
家族を含めた働きかけで、栄養状態の改善も図る必要があり、リハビリを開始しました。

●リハビリを始めてから・・・
マシントレーニングに対しても意欲的となり、マシンができた時の表情が豊かになってきました。
ご家族様も意思疎通ができたことを嬉しく思っていて、特に会話ができたことに対し、お孫さんが驚いていました。本人が、お孫さんが外国で結婚し、仕事をしていることを応援するようになりました。


平成27年10月12日 平成27年12月4日
Timed UP & GO 歩行できず 平行棒で歩行
開眼片足立ち 立位保持できず 手すりにつかまり立位保持可
片足立ちは不可
握力 計測不能(指示理解できず) 右:8.9 kg 左 :7.9 kg
ファンクショナルリーチ 計測不能(指示理解できず) 9.5cm
長座位体前屈 計測不能(指示理解できず) 14.5cm
30秒間足踏み 計測不能(指示理解できず) 手すりにつかまって立位は保持可
足踏み可

 ご家族さまも巻き込んで、水分摂取の大切さをお伝えし、1日の水分摂取量を増やすことにより、認知症状の改善に取り組みました。竹内先生の「認知症は水で治る」の言葉通り、認知症状が取れ、意思疎通ができるようになっています。
 本事例は、入院中抑制されていたことにより、自ら水分を摂取することが不可能となり、慢性的な脱水状態だったものが、水分を摂取することによって脱水状態が改善したものと考えます。
 「定期的な水分摂取・排泄・運動・食事」による栄養改善を行うことにより、通所当初は、無気力で全てのことに無関心でしたが、意志疎通がはかれるようになり、まわりのことに関心を持つようになりました。
 本事例を通して、改めて水分摂取の大切さ、認知症状が改善するのだということを、スタッフ一同実感することができました。
 当事業所は1日型の利用者も受け入れているため、認知症のご利用者さまも少なくありません。
 今後も本事例の改善を示すことにより、水分摂取の大切さを伝え、事業所をあげて認知症に対し、適切なサポートができるよう取り組んでいきたいと思います。

(レッツ倶楽部 朝来)

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